独Waldorf社のシンセサイザー、Blofeld Desktopを買いました。
発売が2007年なので、もう8年経っているのですが、そのルックスと独特の音に惹かれ、中古にて購入しました。
シンセサイザーとしての機能は、定番のバーチャルアナログ、Waldorf伝統のウェーブテーブルシンセシス、オプションでPCMにも対応し、更に、3つのオシレーターと3つのLFOを相互に変調することで実質6オペレーターのFM音源としても使えるという、何でもこなせてしまう便利な1台です。
色々な可能性も秘めているけど、その分使いこなすのが難しい、上級者向けのシンセサイザーという印象を持ちました。
開封する
ACアダプターです。これは海外でも使えるようになっていて、差込口が取り替えられるようになっています。
海外対応のACアダプタ、飛び道具かよって感じで面白い pic.twitter.com/47Rw7f8NxK
— kyo5884 (@kyoch4n) 2015, 5月 20
あんまり触る機会の無いところですが、外す時にめっちゃ飛びます。
使ってみた
本体はNord Leadの上に置くとピッタリサイズ。
後ろ側に丁度いい感じで引っかかる出っ張りがあって、鍵盤付きシンセのパネルの余白部分に置くととっても様になります。
つまみの数は少ないですが、エディット画面はグラフィカルで、明るいバックライト液晶なのでとても分かりやすい。
しかし、ずっと見てると少し目が疲れるのと、ページ切り替えが多いのも欠点です。
ファームウェアが最新版でなかったので、ダウンロードしてアップデートしてみました。
Waldorfの公式サイトからサンプル管理用のソフトウェア「Spectre」をダウンロードし、USBで接続してアップデートします。
アップデート画面です。何やらおじさんがドイツ語で喋ってます。
アップデート終了後は Play ボタンを押して再起動しろとのことです。
感想
- パネル上のレイアウトの問題
私はNordLeadの鍵盤を弾きながらBlofeldで音色作りをしていますが、画面の左側にも右側にもつまみがあるので、例えば左手で鍵盤を弾きながら右手でつまみを回す時、画面の左側のつまみを触ると画面が手で隠れてしまって使いづらいです(その逆もあり)。 - つまみの数が少ない
右側に4つつまみがあって、マトリクスを見ながらエディットする、Waldorfの伝統のユーザーインターフェースですが、その右側4つのつまみを使う機会が少ないです……。
ページ切り替えをしながら画面下の2つのつまみを触ることが多く、マトリクスから全てのパラメーターにアクセス出来るわけではないので、ページ切り替えがかなり面倒な感じです。 - オーバードライブ、ディストーションのカーブが色々ある
2つあるフィルターの両方と、最終段に掛けるエフェクトの3箇所でオーバードライブ/ディストーションが使えるのですが、「Tube」や「PickUp」など色々なカーブがあって面白いです。特に「SineShaper」はなかなか個性的な歪みでグッド。「Soft」や「Medium」はオーバードライブを掛けた時と掛けない時の違いがあまり分かりませんでした……。 - 目が疲れる
個人差はあると思いますが、明るいバックライトが眩しいせいか目が疲れます。
私はPCの液晶は全く疲れを感じないのですが、携帯ゲーム機だととても疲れるので、そういう小さい画面が苦手なのかもしれません。 - 面白い音は沢山できる、けど
沢山のシンセサイズ方式が搭載されているのと、インターフェースが少し使いづらいのも相まって、エディットになかなかコツが要るため、自分の予想する音と結構違う音が出来る事が多いです…。
しかし、そんな予想外な音色ができてしまうのもシンセサイザーの面白さと言えますね。 - エンベロープが遅くてアタック感があんまりない
NordLeadのエンベロープが優秀過ぎるのかもしれませんが、アタック感が物足りないです。
SustainをゼロにしてDecayを少しだけ…とアタック感を出そうとしてもぼやっとした感じです。
ウェーブテーブルやエンベロープの特性からして、パッド系やアンビエンスな音色が似合うシンセだと思います。プリセットにもそういった音色が多いです。
また、ウェーブテーブルやオーバードライブの種類によっては攻撃的なリードの音なんかも作れるのではないでしょうか。
まだあまり沢山触っていないのと、PCMのオプションもあるので可能性は未知数です。
一般的にはあまり重要視されませんが、私はエンベロープの速さもシンセサイザーにおいて重要な要素だと思っています。
立ち上がりの速い音色だとオケで引き立ちますしね。
ハードシンセも良いですが、そろそろMassiveなど現代的なソフトシンセや、サンプリング系の音源が欲しくなってきました。